八戸市の鮫町(八戸市鮫町)生活館で2月1日、蕪嶋神社主催の「節分厄除(よけ)祭」が執り行われ、訪れた60人の市民が厄をはらい親睦を深めた。
厄除祭は、蕪嶋神社社殿が2015年11月に火災で消失し、再建作業中のため同生活館で実施。野澤俊雄宮司の祝詞の後、同社の権禰宜(ごんねぎ)が表鬼門と裏鬼門に設置した「魔」と書かれた的を「えーい」という掛け声を上げながら矢で厄と忌を打ち抜き、招福を祈った。続いて、同神社の福島哲男責任役員総代をはじめ集った市民が玉串を供えた。
最後は、戌(いぬ)年生まれの年男や年女の市民が壇上に上がり野澤宮司の先導で「鬼は外、福は内」と掛け声を上げながらピーナッツをまき、市民が声を合わせて今年の幸福を祈った。
一連の神事の後、鮫地域伝統の直来(なおらい)として「くじら汁」が振る舞われ、親睦を深めた。
蕪嶋神社は社殿の再建が進められており、現在行われている第2期の工事が3月で終了。8月から第3期の工事が始まる。同神社再建実行委員会では新社殿屋根に設置する銅版の賛助金を1口3,000円で募っている。協力者には銅板に名前などが記される予定。申込は同社社務所で行っている。
宮司の野澤さんは「平日の開催にもかかわらずたくさんの方々が来てくれてよかった。節分祭は冬から春に変わる節目に合わせて毎年開催している。直会ではくじら汁を食べる習慣があり、今日も提供した。ご存知の通り社(やしろ)が早く復興することと皆さんの安泰、そして八戸が今年も潤うようにと祈って、祝詞を奏上した」と話す。「神社の再建に関しては、市民の皆さんの協力にとても感謝している。屋根がだいぶ形となって見えてきた。うみねこの飛来に合わせて3月で工事がいったん終わるが、8月中旬には再開する。神社再建に向けて皆さまのご協力をお願いしたい」と呼び掛ける。