八戸市庁前広場で10月30日、「第41回はちのへ菊まつり」が始まった。
八戸地方で栽培される菊は奥州菊と呼ばれる。約270年前に関西地方から伝わり、品種改良を重ね現在の姿になったと言われる。花の中心部の盛り上がりの部分が大きな手のひらでつかんだような形状が特徴だ。菊は「八戸市民の花」に制定され、観賞用の奥州菊や食用の阿房宮など広く市民に親しまれている。
同イベントでは、市内の愛好家が育てた奥州菊、懸崖菊、菊人形、菊盆栽など約700点を展示している。併せて、今年から一般市民に苗を配布し育てた菊300点も飾り、彩りを添える。
11月3日11時からは、国宝の合掌土偶や同市のマスコットキャラクター「いかずきんズ」の菊人形を市民で作る「みんなでつくる菊人形」も行う。
同イベントに多数の菊を出品している「八戸菊花会」の工藤亮悦(りょうえつ)会長は「今年の夏は暑くなりすぎたので、開花が10日以上遅れている。会期の後半には見頃になると思う。会期中に極端に寒くなったり暑くなったりしなければいい。しかし、こればかりは…」と天候が心配の様子。
イベントを主催する同市都市整備部公園緑地課では「昨年は日程にも恵まれ5万人近い人出となった。今年からお茶の野だても始めたので、風流にゆっくりと鑑賞してほしい。市内の小学校や老人クラブが育てた花もあるので、この機会に菊の花に親しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は9時30分~17時(最終日は16時まで)。入場無料。11月4日まで。