自然に親しみ自然を守る活動を続ける八戸市の「名勝種差海岸 鮫町の自然を守る会」が11月29日~12月2日、創立20周年を記念した写真展を八戸ポータルミュージアム「はっち」(八戸市三日町)で開いた。
同会は、1992年、八戸市鮫町振興会年度事業の一環として、種差海岸に咲く花々の盗掘を防止するために植物保護員10人を指定、盗掘防止の巡回監視を始めたのが発端。1998年3月には自然に親しみ守りながら、種差海岸の植物保護と盗掘防止に寄与するため、「名勝種差海岸 鮫町の自然を守る会」として発足した。
現在会員数61人で4つの班に分かれて、4月~10月の間、月1回巡回観察を実施している。巡回観察は植物の分布・開花の記録、観察マナー指導、ゴミ拾いなどの植物保護、「採らない 折らない 踏み込まない)」をキャッチフレーズとした盗掘防止啓発活動を主に行っている。
記念写真展では、会の活動を紹介したパネルや、会員が撮影した種差海岸の風景や動植物の写真40点を展示。中には種差海岸固有の花の写真もあり、訪れた人は興味深そうにパネルを眺めていた。
同会会員の下田妙子さんは「写真の素人が撮った写真だが、会員が種差に思いを込めて撮りためた写真ばかり。以前は盗掘も目立ったが、巡回の効果もあってか、最近はずいぶん少なくなった。草刈などもしているが、見える風景が昔と変わってきた感もある。手を加えるのがいいのか、そのままがいいのか、これからの課題だ。あとは、若い会員が増えてくれれば」と話す。