八戸市内で1月31日、種差海岸の国立公園化の推進と三陸海岸の復興応援を目的とする「三陸復興・種差海岸国立公園化推進シンポジウム&復興応援コンサート」が行われた。
三陸復興・種差海岸国立公園化推進シンポジウムでは活発な意見が交わされた
同市公民館ホールで行われたシンポジウムでは、自然環境研究センター上級研究員の渡邊綱男さんが「三陸復興国立公園が目指すもの」と題して基調講演。スポーツキャスターの荻原次晴さんが「次に晴れればそれでいい 自然との共生とふれあい」と題して記念講演を行った。
続いて、渡邊さんをコーディネーターに、パネリストに荻原さん、バルセロナオリンピック金メダリストでスイミングアドバイザーの岩崎恭子さん、北海道大学観光学高等研究センター・教授の敷田麻美さん、八戸市文化財審議委員の高橋晃さんで「国立公園を活用した地域づくりについて」をテーマにパネルディスカッションを行った。
パネルディスカッションで、多様な地質と地形を持つ風光明媚(めいび)な種差海岸の活用について、荻原さんから「海を見ながら芝生でノルディックウオークを楽しみたい。ぜひツアーを組んでみたい」の意見が出ると、会場から大きな拍手が起きた。
シンポジウムの最後に、小林眞八戸市長は「シンポジウムで多くの具体的な意見やアイデアを頂いた。たくさんの人の思いを誇りに頑張っていきたい」と締めくくった。
終了後、隣接する同市公会堂大ホールで東真紀さんと倉木麻衣さんの復興応援コンサートが開かれた。
コンサートには東日本大震災で被災した岩手県久慈市や野田村の被災者や避難のために八戸市へ居住している人など約80人も招かれた。
コンサートで、倉木さんは「八戸には初めて訪れた。蕪島や種差海岸の自然は素晴らしい。その途中の津波被害を受けた地域の復興状況を見て、八戸市民の団結力やスピード感を感じた。私も音楽を通じて復興を応援したい」と話した。
倉木さんは、バラードや後半のアップテンポの曲など多彩な曲を約1時間にわたり熱唱し、集まった約1400人の観衆を魅了した。
八戸市内からコンサートに訪れた久保真秀さんは「小学生の頃から倉木さんの大ファン。大好きな倉木さんが復興を応援していると知って、とてもうれしかった。今日は大満足」と興奮気味に話していた。