八戸市教育委員会が勧める「マイブック推進事業」の一環として、八戸市内小学校への「出張ブックトーク」が6月17日から始まっている。
マイブック推進事業は、市内の小学校に通う児童に、市内書店で本を購入できる1人2,000円分の「マイブッククーポン」を配布し、保護者と共に書店に出掛け、自ら本を選び購入する体験を通して、読書に親しむ環境をつくっている。出張ブックトークは昨年に続いて2年目のとなる取り組みで、市内小学校を訪問してマイブック推進事業の「おすすめブックリスト」に掲載されている本を持ち込んで、本の見どころや面白さを紹介している。
初日となる6月17日は是川小学校(八戸市是川4)の1、2年生48人を対象に行われた。八戸工業高等専門学校の戸田山みどりさんと八戸ブックセンターの森花子さんの2人がお薦めの本を紹介。
森さんが紹介したのは「たべものやさん しりとりたいかい かいさいします」(白泉社)。商店街で飲食店対抗によるしりとり大会をテーマにした絵本で、児童たちとしりとりを楽しみながら紹介。戸田山さんは世界に主に8種類いる熊の特徴や違いを取り上げた「くまくらべ」(東京書店)を紹介。児童たちは目を輝かせながら説明に聞き入っていた。
後半には持参されたおよそ40冊の本を自由に手に取って読む時間が設けられ、友達と一緒に囲みながら本を眺めたり、集中して本に見入りページをめくったりする児童の姿が見られた。
八戸市教育委員会教育指導課の福田秀貴さんは「どの子も生き生きと参加してくれた。友達と一緒に同じ本を読むのはなかなか家ではできない経験なので、本は楽しいということを子どもたちに感じてもらいたい。これをきっかけに本を好きな子どもたち、本に親しむ子どもたちが増えてほしい」、戸田山さんは「とても元気のあるこどもたちで楽しかった。小さい時から本に親しむ、本を楽しむ経験が大人になってより深い学習や研究につながっていくと思う」と、それぞれ話す。
本年度の出張ブックトークは9月27日まで、延べ19校で行われる。