八戸市の寺院「対泉院」(八戸市新井田)の「大賀ハス」が8月下旬、見頃を迎えている。
大賀ハスは1951(昭和26)年、東京大学農学部検見川厚生農場(千葉市)で、ハス博士といわれた大賀一郎博士(当時関東学院大学教授)が、縄文時代に咲いていた古代ハスの種3粒を発見し、そのうちの一粒の開花に成功。ハスは日本各地は元より世界各国へ根分けされ、友好親善と平和のシンボルとしてその一端を担っている。青森県内では、弘前公園と対泉院に根分けされている。
ハスの花の見頃は午前中から昼過ぎごろ。花は2~3日で散るが次々とつぼみが出て新しい花が咲く。ハスの花が咲く池では、イーゼルを立ててスケッチをしている市民画家や買い物帰りの近隣住民、ベンチに腰を下ろし静かに眺めている老婦人などがそれぞれの時間を楽しんでいた。
同院の上田祥悦住職は「今年は少し遅い咲き始めでした。訪れる人は30分ぐらい、黙って眺めている。心が癒やされるんでしょうね。今の時代はストレスがたまる時代と感じている、心が少しでも癒やされればと思っている。毎年恒例です」と話す。「見頃は秋彼岸(9月22日)ごろまで続くのではないか」とも。