今年の酒造りの開始と新酒のお披露目会が11月2日、八戸酒造(八戸市湊町)で開かれた。
八戸酒造(駒井庄三郎社長)では今年の酒造りは9月中旬からスタート、11月6日から新酒を順次発売していく。お披露目会では、仕込み作業の様子が報道各社に公開。甑(こしき)で蒸された青森県産米「華吹雪」「まっしぐら」は麹菌が振りかけられ、麹室へ運ばれる。酒蔵では蔵人達が、タンクに米を投入、もろみをかき混ぜる「櫂入れ(かいいれ)」を行った。
同社常務で杜氏(とうじ)の駒井伸介(のぶゆき)さんは「毎年、よりフレッシュに、よりフルーティにということを意識して造っているが、今年も去年に増して透明感のある酒に仕上がっている。コロナ禍のこういう時だからこそ、リラックスして楽しんでもらえるお酒を目指して造っていきたい」と話す。
蔵の中には日本酒の香りが漂い、入り口には新しい杉玉が下がり、新酒の出来上がりを知らせている。来年6月までに一升瓶換算で約20万本の原酒を仕込む予定。
11月発売の新商品は「陸奥男山クラシックヌーボー生」「陸奥八仙 ヌーボー直汲(く)み特別純米酒」「陸奥八仙 ヌーボーおりがらみ特別純生酒」。
同社専務の駒井秀介(ひでゆき)さんは「コロナ禍の中で、今年も酒造りがスタートできたことをうれしく、ありがたく思う。搾りたてを利き酒したが、非常にきれいにまとまっていて、透明感のあるフレッシュな味わいに仕上がっている。若干、硬さもあるが、それが新酒の良さでもあるので、ご自宅やお店でコロナ対策をしっかりした上で楽しんでほしい」と話す。