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八戸・湊町の居酒屋「いろは」が30年ぶりに復活 前オーナーの孫らが立ち上げ

30年ぶりに復活した「いろは」

30年ぶりに復活した「いろは」

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 30年ほど前に閉店した居酒屋「いろは」(八戸市湊町)が1月1日に再オープンし1カ月となった。

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 いろはは現オーナーの佐々木信綱さんの祖父母が以前は経営していた。当時は行列ができるほどの人気店だった。佐々木さんが子どもの頃は、同店が立地する湊町も今よりも活気があふれる町だったが、現在は当時に比べると寂しくなってしまい、佐々木さんは東京で音楽活動を営む傍ら「もっと地元の湊町を盛り上げたい」と何年も思っていた。

 店長の小町一磨(かずま)さんは、東京で役者の仕事をしていたが、地元を盛り上げたいという思いから昨年4月に八戸に帰省。現在芸能事務所トゥインクルに所属しエンターテインメント活動をしながら、いろはの店長を務める。チーフマネージャーのマコケルさんは高校卒業後関東方面に出たが、八戸に戻り音楽活動やストリートパフォーマー、イベントMCなど幅広く活動し八戸を盛り上げている。

 オーナーの佐々木さん、小町さん、マコケルさんは知人のつながりから知り合い、湊出身という共通点と「地元を盛り上げたい」という同じ気持ちがあったことから、佐々木さんがいろはを始める際「力になりたい」という同じ意志の下、3人での営業が始まった。

 魚介類を入れる木製のトロ箱など、郷土色あふれる内装の店内にはテーブル席2組の計10席を用意する。再オープンしてからは佐々木さんの祖父母がやっていた時の常連客や、その孫まで、幅広い年代の方が訪れている。当時の客の孫同士で知り合ったり、年配の客と若者が当時の話で盛り上がることも。名物料理は刺し身が瓶に詰まっている「湊のビン刺し」(380円)や「くじら汁」(350円)。

 店員たちは八戸市立湊中学校の学校指定ジャージーを着て接客。客が母校のジャージーを着て来店した際には1品サービス(上下セットは2品サービス)というユニークなサービスがある。ネットでも話題になり、ツイッターのまとめサイトなどでも取り上げられた。2階はギャラリーで、アート作品を展示。現在は出張マッサージも受け付けている(要予約)。

 佐々木さんは「また湊に活気を取り戻したい。シャッターが閉まったままの店や閉店してしまった店も復活させ、夜は湊ではしご酒を楽しみ、湊の旅館に泊まり、朝は陸奥湊駅前通りの朝市に行き、昼も新井田川で遊べるような街にしたい。中心街だけではなく湊も賑わうような街にするのが最終的な目標」と話す。

 営業時間は18時~24時。

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