高齢者向けの参加・体験・実践型の交通安全教室が6月25日、自動車教習所「八戸モータースクール」(八戸市石堂)で開かれた。
教室は八戸市交通安全対策協議会(事務局:八戸市くらし交通安全課)が6月25日を(6・2・5=む・じ・こ)と読み、無事故の日に制定し、交通被害に遭いやすい高齢者を対象として開催した。
実践型教室ということもあり、教習コースがある八戸モータースクールの協力を仰ぎ、実車を用いての体験講習も行った。教室に参加した是川地区老人会の24人は第1部ではコースでの体験講習、第2部では映像を用いての危険予測の座学で学んだ。
スクールバスを用いての死角体験では、講師の「皆さんにかくれんぼをしてもらいます」との声で、運転席に座った参加者から見えないと思われる場所(死角)に隠れようとする場面では童心に帰ったかのように楽しんでいた。大型車両には確認用ミラーが多く、隠れたところを大体見つかってしまっていたが、意外なところが死角になっていたり、交差点の左折時にはサイドミラーに隠れて横断者が見えにくく、事故に巻き込まれたりするということに参加者は驚きの声を上げていた。座学では語呂合わせなども使って自転車に乗る際のチェックワード「ブタはしゃべる」、ブ=ブレーキ、タ=タイヤ、は=反射材、しゃ=車体、べる=ベル、でチェックする方法も学んだ。
教室に参加した下館由実さんは「20歳から45歳までずっと船に乗っていたので、交通マナー等を学んだことがなく、こういうところに来てすごく勉強になった。すごく助かった」と話す。
くらし交通安全課の佐藤健志さんは「教室では自転車歩行者の立場から車の死角について、自ら事故に遭わないためにはといった内容まで、八戸モータースクールさんはじめ講師の皆さんに説明していただいた。今後の交通事故防止に役立てていただければ」と期待を寄せる。