八戸で郷土芸能「鮫神楽」をダンサーが習う 異種交流で互いに刺激に

アーティストトークの様子

アーティストトークの様子

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 八戸ポータルミュージアム「はっち」で2月21日、コンテンポラリーダンサーが郷土芸能を習った成果を報告する「鮫(さめ)神楽を習う アーティストトーク(振り返り会)」が開かれた。

鮫神楽の練習風景

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 「鮫神楽」は八戸市鮫町に伝承される神楽で、修検者によって東北地方に伝えられたといわれる。演目には権現舞など山伏神楽の演目のほかに、神仏混交を今に伝える「墓獅子」も残っている。

 「鮫神楽を習う」は、コンテンポラリーダンスと郷土芸能との異種交流から発生する新しい可能性を追求するもの。磯島未来さん(仙台)、中西レモンさん(神奈川)、緒方祐香さん(佐賀)の3人のダンサーが、磯島さんの出身地の八戸鮫地区に伝わる「鮫神楽」を13日から習い、踊りを習得するとともに交流を深めた。

 アーティストトークでは鮫神楽保存会の柾谷伸夫会長が鮫神楽の歴史と現状、鮫神楽連中の樋口数矢さんが3人のダンサーの稽古の様子、参加したダンサーが練習の感想などをそれぞれ話し、集まった約20人の市民が耳を傾けた。

 鮫神楽に参加している2人の男子高校生も意見を交わした。八戸東高校3年の畑中大河さんは「鮫神楽を続けたい思いもあり、地元の大学に進学する」と話し、イベント後半では、突然の指名で神楽を披露。畑中さんとの「義経弁慶」で弁慶を演じた八戸西高校3年の小西佑典さんは「進学でこの地を離れるが、春夏冬の長期休暇には帰省して、畑中君と『墓獅子』の修行に励みたい」と話す。小西さんの「帰省の際は頑張るので鮫神楽連中に加えてほしい」との発言に、樋口さんから「もう立派な連中だ」と温かい声が掛けられた。

 同イベントを主催した「習いに行くぜ!東北へ!」八戸実行委員会の今川和佳子さんは「地元の郷土芸能をやっている人々とダンサーとの交流関係を続けた先に何かが生まれる手応えをつかんだ。これからも継続していきたい」と話す。

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