八戸市埋蔵文化センター「是川縄文館」(八戸市是川)で4月28日から、春季企画展「掘りdayはちのへ 平成29年度発掘資料展」が開かれている。
八戸市内には489カ所の遺跡が所在し、年間50件程度の発掘調査を実施している。同展は2017年度に実施した発掘調査の中から主要な遺跡の最新調査成果を紹介するもの。
今回は一王子遺跡(縄文時代)、松長根遺跡(弥生時代)、熊野堂遺跡(平安)、新井田古館遺跡(戦国~江戸)、雷(いかずち)遺跡(江戸)の5つの遺跡から発掘された主な遺物を展示している。
熊野堂遺跡から発掘された「緑釉(りょくゆう)陶器」の破片は、滋賀県付近の窯で生産された品で、当時の人々の交流を示す遺物として注目される。他にも雷遺跡の江戸時代の墓と副葬品や、松長根遺跡からほぼ完全な形で出土した弥生式土器などを展示する。
同館学芸員の上ノ山拓己さんは「熊野堂遺跡から見つかった『緑釉陶器』の破片は、青森県内では、八戸市と青森市でしか見つかっていない貴重なもの」と話す。
5月12日と6月9日には調査担当者による「企画展ギャラリートーク」も開かれる。10時30分から。
開館時間は9時~17時。期間中の休館は5月14日・21日・28日、6月11日・18日。観覧料は、一般=250円、高校生・大学生・市内65歳以上=150円、市外小中学生=50円、市内小中学生・未就学児無料。6月24日まで。