八戸の観光名所「蕪島(かぶしま)」に隣接する「蕪島物産販売施設かぶーにゃ」(八戸市鮫町)が3月27日、締めさばや塩辛などの製造を手がける武輪水産(同)とコラボした新メニュー「昔ながらのさば味噌(みそ)煮定食」の提供を始めた。
「八戸たけわ食堂」紹介する武輪水産の出河浩聡部長と藤田純史さん
同社が展開するブランド「八戸たけわ食堂」のシリーズから、「昔ながらのさば味噌煮」を使用。白米には青森県産ブランド米「青天の霹靂(へきれき)」、みそ汁・小鉢には八戸近海で取れた海藻を使い、県産食材が楽しめるメニューに仕上げた。
八戸の水産業は漁獲高の減少が続く。同社は昨年9月、水産業界を活気づけようと、サバ、ニシン、イワシなどを加工したパッケージ商品「八戸たけわ食堂」シリーズを発売。VISITはちのへのサポートを受け、水産庁の補助事業を活用した。「昔ながらのさば味噌煮」の他、「ニシンのトマトソース煮込み」「サバとバジル ガーリックの香味煮」「いわしとたけのこの旨(うま)煮」をそろえる。4月下旬には旬のさばを使用した新商品「ゴロっとさばの和風グリーンカレー」を発売予定。23日に開かれた試食会に出席した熊谷雄一八戸市長は「限られた資源を工夫して商品開発している。まさに八戸の水産の底力」と太鼓判を押した。
シリーズは12月、八戸市内で販売を開始。同社の藤田純史さんによれば、「一番人気」は「昔ながらのさば味噌煮」だといい、蕪島を訪れる観光客に八戸の味を味わってもらおうと、「かぶーにゃ」の定食メニューとして提供することにした。試食した熊谷市長は「昔ながらの懐かしい味。シリーズは懐かしさと新しさを組み合わせた素晴らしい商品」と笑顔を見せる。
同社の出河浩聡部長は「魚離れが進む若い世代を始め、幅広い世代の皆さんに栄養豊富な魚をもっと食べてほしい」と呼びかける。
提供時間は11時~14時。1日限定5食。価格は980円。