青森の地酒「陸奥男山」「陸奥八仙」を製造する八戸酒造に4月10日、イタリア・ミラノから重さ40キロのチーズが届いた。
同社に届いたのは、昨年6月にミラノで開かれた日本酒品評会「ミラノ酒チャレンジ2023」で同社が受賞した「パルミジャーノ・レッジャーノ賞」の記念品として贈られた「パルミジャーノ・レッジャーノ」のホールチーズ。重さ約40キロ、直径約41センチ、厚さ約23センチ。表面には「八仙 HASSEN」のロゴの焼き印が押されている。昨年12月上旬にイタリアから発送され、約4カ月かけて海上輸送で運ばれ、同社に届いた。
同品評会はイタリア酒ソムリエ協会が日本酒を世界に広めることを目的に開く。パルミジャーノ・レッジャーノ協会の公式テイスターなど135人が審査員を務め、日本酒548銘柄の中から「陸奥八仙ISARIBI」が24カ月熟成のパルミジャーノ・レッジャーノに合う日本酒として選ばれた。杜氏(とうじ)の駒井伸介さんは2月26日、在日イタリア商工会議所(東京都港区)で開かれた表彰式に出席し、陸奥八仙ISARIBIとパルミジャーノ・レッジャーノのマッチングを体験。「24カ月熟成のチーズは味が濃く、水分が飛んでいてしゃりっとした食感だった」と振り返る。
長期熟成したパルミジャーノ・レッジャーノは硬く、専用のナイフを使って切り分ける。同社には加工技術を持つ社員がいないため、当面は冷蔵室で保管する。同社では現在、陸奥八仙ISARIBIとパルミジャーノ・レッジャーノ、イタリア料理が楽しめるイベントの企画を進めている。
駒井さんは「ISARIBIは海の幸と合わせて飲んでもらおうと製造してきた。イタリアのチーズとマッチするという評価をもらえたので、新しい楽しみ方を皆さんに提案していきたい」と話す。