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青森県五戸町にディーゼル機関車「DC351」帰郷 写真コンテストも

55年ぶりに帰郷した「D351」

55年ぶりに帰郷した「D351」

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 旧南部鉄道が運行していたディーゼル機関車「DC351」が4月中旬、55年ぶりに青森県五戸町に帰郷した。帰郷を記念する写真コンテストの作品募集が現在、行われている。

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 DC351は現在の岩手県北自動車が運行する「南部バス」の前身・旧南部鉄道の保有車両で現存する唯一の車両。旧南部鉄道は五戸駅から尻内駅(現在の八戸駅)を結ぶ市民生活の動脈だったが、1968年(昭和43年)5月16日に発生した十勝沖地震で壊滅的な被害を受け廃線。前年に日本治金工業に譲渡されていた同車両は被災を免れ、京都府与謝野町で稼働後は同町の加悦SL広場に展示されていた。

 同車両の無償譲渡を受けた五戸町が同町への帰還を目的としたクラウドファンディングを実施。現金寄付などと合わせて600万円以上の資金が集まり、舞鶴港から日本海を通って小樽港へ運ばれ、55年ぶりの帰還を果たした。

 同車両は「ごのへ郷土館」(五戸町豊間内)前の広場に展示。レールや駅舎を思わせる小屋を併設し、当時の面影を感じてもらえるようにした。館内には旧南部鉄道や五戸町豊間内地区周辺の十勝沖地震の被災状況を捉えた写真パネルを展示。車両のジオラマ展示や関連資料、映像の展示なども常設展示している。同館には連日、当時の車両を懐かしむ人が訪れているという。

 同館館長の三浦勉さんは「DC351は十勝沖地震を免れた奇跡の車両。たくさんの人に古里の良さを感じてほしいので、ぜひ来館してほしい」と呼びかける。

 帰郷を記念して実施する写真コンテストは「おかえりDC351 ふるさと五戸へ記念 写真コンテスト」。4月16日以降に撮影された車両の写真を募集する。館内に設置の応募用紙に必要事項を記入し応募してもらう。応募作品は館内に展示する予定。応募締め切りは6月12日。

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