八戸市の旧遊郭「新むつ旅館」で伝統芸能発表会 長唄や落語を披露

「伝統芸能の時間」の様子

「伝統芸能の時間」の様子

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 国登録有形文化財にも指定されている八戸市の「新むつ旅館」(八戸市小中野6)で6月24日、落語や長唄の発表会「伝統芸能の時間」が開かれた。

「新むつ旅館」の外観

 会場の新むつ旅館は1881(明治31)年に遊郭「新陸奥楼」として開業。1957(昭和32)年に遊郭から旅館へ業態を変更。2007年に国の登録有形文化財に指定される。

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 発表会を企画・主催した「チーム邦楽の時間」は、八戸市のコミュニティラジオ「BeFM」の正月特番「邦楽の時間」をきっかけに同局のパーソナリティー大地球さん、邦楽囃子(ばやし)の望月武鼓都(たけこと)さんらで結成。八戸市内での伝統文化の継承を目的に、今回初の発表会を開いた。

 発表会は、小中野地区出身の望月さんが、同地区の活性化にも役立ちたいと、新むつ旅館の協力も得て実現。入場料の一部は同旅館の維持保存に寄付された。

 発表会には11時、14時、17時の3回の公演におよそ150人が来場。長唄では「娘道成寺」や「奥南部音頭」など踊りを交えて7曲を演奏、続いて大地氏の落語が披露され、旧遊郭が和の色に染まった。

 望月さんは「新むつ旅館のおかみさん始め、いろいろな方々の協力があって実現となった。『邦楽』というと、地元の人たち、特に若い人たちには敷居が高く、なじみの薄いものかもしれない。難しいものではないし、興味を持ってもらえるきっかけになればうれしい。『チーム邦楽の時間』としての活動は今後も続けていきたい」と話す。

 来場した60代の女性は「会場の雰囲気と内容がぴったりですてきだった。普段とは違う空気が流れていた。次回も必ず来場したい」、40代の女性は「母と一緒に見に来た。子どもの頃に母の踊りの稽古に付いていったのを思い出した。来て良かった」とそれぞれ感想を話す。