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八戸で伝統芸能「鮫神楽発表会」 若手演者が8演目披露

鮫神楽発表会

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 八戸市鮫(さめ)地方に伝わる伝統芸能「鮫神楽」の若手発表会「鮫神楽発表会」が4月14日、鮫(さめ)町生活館(八戸市鮫町)で開かれた。

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 同神楽は八戸藩制時代から物資移出入港として栄えた鮫地域に広がり、修検者によって伝えられた山伏神楽の流れをくむといわれる。同神楽も、神楽を支える神楽連中の高齢化が進む中、1971(昭和46)年に鮫神楽保存会を結成。当初は大人だけが会員で練習も仕事の合間だったが、現在は地元の子どもたちを中心に保存に努めている。結成以来毎年、蕪島祭りの1週間前に発表会を開く。

 当日の会場には近隣の地域住民や老健施設の入所者、郷土芸能愛好家も集まり、立ち見も出る盛況ぶりとなった。舞台では権現舞、鳥舞、山の神など8演目を披露。「曽我兄弟」は7年ぶりの上演となり、馬渡悠くん(鮫小6年)と光くん(同3年)の実の兄弟が演じた。はやし方(笛)に加藤紫苑さん(小6年)がデビューし、原瑞希(みずき)さんは鮫地区外から参加。十一日町えんぶり組で笛を吹きつつ、はやし方に参加した。幕間や転換の間には保存会会長の柾谷伸夫さんが地元の言葉で話す昔話「南部昔コ」で、客席を沸かせた。

 終演後の保存会総会内では、鮫神楽連中で現在は千葉の大学に進学中の小西佑典さんから指導を受け「川崎鮫神楽塾」を立ち上げたコンテンポラリーダンサー中西レモンさんが、長老達の見守る中「番楽」を披露。緊張した面持ちながら、「夢は鮫地区での披露」と笑顔を見せた。

 権現舞と山の神を演じた八戸学院大学の畑中大河さんは「今日は疲労がたまりすぎて、どうなるかと思ったが、うまくいって良かった。鮫神楽保存会は、鮫地区以外からの参加も受け付けている。来年も演じるので、ぜひお越しいただきたい」と笑顔で話す。

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