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4年ぶりに「南郷ジャズ」開催 地元色豊かに再開祝う

フェスの最後に行われたセッションの様子

フェスの最後に行われたセッションの様子

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 八戸の夏を彩る音楽フェス「第31回南郷サマージャズフェスティバル2023」が7月29日、カッコーの森エコーランド(八戸市南郷中野)で4年ぶりに開かれ、1300人の来場客でにぎわった。

八戸市立中沢中学校の全校生徒が出演した「ジャズ校歌」のステージ

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「これだけ長く続き盛り上がっているジャズフェスは全国的にほとんどない」と総合司会のバードマン幸田さん。「3年連続の中止を受けフェスの存続を心配した」というが、「(小学生から社会人まで)こんなにジャズの広がりがある都市はないのでは。手作り感のあるフェス。みんなが喜びをつかもうとしているのが伝わってきた」と振り返る。

 4年ぶりのフェスは市民が奏でるジャズ演奏で幕を開けた。「屋台村」では市民グループ「八戸ジャズ楽団」のメンバーと八戸在住のジャズピアニストデビッド・マシューズさんが「ゲリラライブ」を披露し、観客を歓迎。ステージで行われた「オープニング演奏」では、地元南郷で活動する「スウィングベリージャズオーケストラ」、八戸市立中沢中学校ジャズバンド部などが日頃の活動の成果を披露。同校の演奏には、全校生徒がサプライズで登場。ゲスト出演した八戸出身のジャズピアニスト馬場葉子さんと共に、同校の校歌をジャズ調にアレンジした「ジャズ校歌」を披露。開催を待ちわびたジャズファンと市内のジャズミュージシャンらが、照り付ける太陽の下でフェスの再開を祝った。

 メインプログラムでは、「トロピコス」の「ロックステディ」「スカ」などのカリブ音楽、4人組のボーカルグループ「ジャミンゼブ」のコーラス、サックス奏者マルタさんとボーカル・ギラジルカさんによるセッション、日本を代表するジャズピアニストの一人、山下洋輔さんと八戸出身のトランペット奏者類家心平さんのコラボなど、多彩な演奏を展開。このうち、中止された2020年~2022年に出演予定だったジャミンゼブは、3年連続の中止を経た出演となった。

 終演後、類家さんは「3年待った分のエネルギーを出せたと思う。親戚・家族・知人も多く、他とは違う気持ちで臨んだ。これからも末長く続いてほしい」、初出演した馬場さんは「中学生と一緒に演奏でき、楽しかった。ジャズは南郷の文化・宝」、八戸ジャズ楽団の藤田直哉さんは「今日は熱気もすごいが、音楽の圧もすごいと感じた。子どもたちには今日の経験を肌で感じてもらい、これからもジャズを続けてくれたらうれしい」、司会を担当した石岡知華さんは「これまでで一番胸が高鳴った一日だった。多くの人が戻ってきてくれたことに感動した」と、それぞれ振り返る。

 同フェス実行委員会の壬生八十博(やそひろ)会長は「事故もなく終了し、感謝している。多くの人が再開を待っていたと感じた。また来年に向けて頑張っていきたい」と力を込める。

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