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八戸市の神明宮で笹ノ沢神楽保存会が舞を披露 伝統行事茅の輪祭で奉納

笹ノ沢神楽保存会の舞

笹ノ沢神楽保存会の舞

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 八戸市の神明宮(八戸市廿六日町)で6月30日・7月1日、伝統行事の茅の輪祭が行われ、境内では笹ノ沢神楽保存会が舞を披露した。

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 茅の輪祭は一年の折り返しにあたる6月30日から7月1日に毎年行われ、2メートルほどの茅でできた輪をくぐることで半年間のけがれを落とし、残りの半年間の無病息災を願う伝統行事。盆踊り大会や神楽なども行われたほか、境内にはたくさんの出店が立ち並び、多くの市民でにぎわった。

 境内の舞台では恒例となった笹ノ沢神楽による舞の披露が行われ、祭りの風情を盛り上げた。初日の6月30日、神明宮の舞台前には多くの観覧客が立ち止り、およそ2時間にわたって舞を披露したメンバーに惜しみない拍手を送っていた。権現舞が観覧客の頭をかじる場面では子どもが泣き出す場面もあり、舞台周辺は笑いに包まれた。

 笹ノ沢神楽は八戸市尻内町笹ノ沢地区に伝わる芸能で主に地元住民で組織する「笹ノ沢神楽保存会」が保存、継承している。茅の輪祭での奉納のほか、八戸三社大祭のお通りとお還(かえ)りにおいても神明宮のお供として行列に参加している。三社大祭に参加するようになっておよそ90年と言われている。神明宮との縁が深くなった理由ははっきりとは分かっていない。

 行列で歯切れよく歯打ちを披露する姿は八戸三社大祭の風物詩の一つとなっており、照りつける太陽の中で懸命に舞うメンバーの姿に多くの市民が拍手を送る姿が見られる。同保存会では市立三条小学校の「神楽クラブ」に年12回指導を行っており、継承活動にも力を入れている。小学校を卒業した子どもたちが保存会に入ることもあり、継承活動の効果が表れている。保存会では八戸三社大祭に向けて練習を重ね、本番に備えている。

 同保存会の加藤博文さんは「八戸三社大祭は暑い夏のお祭りだが、メンバーは一生懸命頑張っているので多くの人々に足を運んでいただいて盛り上げてくれたらうれしい」と話す。

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