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八戸・田向のシンボルツリー「毘沙門のイチョウ」公開樹木診断 病状回復へ

毘沙門のイチョウ

毘沙門のイチョウ

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 「毘沙門のイチョウ」の公開樹木診断が9月28日、毘沙門公園(八戸市田向)で行われた。

樹木診断の様子

 「毘沙門のイチョウ」は推定樹齢550年、高さは17メートルほどあり、地区のシンボルとして親しまれてきた。区画整理によって2005年に市立市民病院近くの現在地に移植されたが、10年ほど前からナラタケ病の影響による衰弱が見られ、病気の進行を食い止めることが課題となっている。2年ほど前は病状が深刻な状態だったが、現在は快方に向かっているという。

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 ナラタケ病は食用キノコのナラタケの菌が根に感染し、葉が小さくなったり黄色くなったりして、次第に樹勢(じゅせい=木の勢い)が失われていく病気。枯死に至る場合もある。2016年度から腐った根や菌糸を取り除く作業が続けられており、この日は根元を深く掘り、70センチほどのパイプを地中に差し込んで殺菌剤を注入する作業が行われた。

 この日の診断では根についた菌の影響による病気が予想以上に進んでいる一方、葉や実がついていることも確認され、危機は脱し回復に向かってきていることが分かった。今後も病状を注視しながら治療を行っていく。

 八戸市公園緑地課の石橋敏行課長は「この木は地元にとっても愛着がある木で区画整理の際にこの場所に残すことになった。枝葉を切って悪い部分を切った形で移植したが、今後も推移を見守っていきたい」、青森県樹木医会の樹木医斎藤嘉次雄(かじお)さんは「今日はナラタケ病の菌糸を抑制するための薬剤の注入をした。これからはまた根元を掘り出して、菌糸を取る作業になる。私が関わった2年前からは危機的な状況だったが、うまくいけばあと100年ほどは寿命が延びると思う」とそれぞれ話す。