岩手銀行八戸営業部（八戸市八日町）で、花巻市の粘土アーティスト高橋竜子さんの「本物そっくり粘土アート展」が開かれている。

本物そっくりな粘土アート

　高橋さんが粘土アートを始めたのは6年前。教室などには通わず独学で学んだ。趣味で絵画を描いているがモデルとなる果物や花は日持ちせず、色や形が変わってしまうため、時間をかけていつでも描けるように粘土で作ってみたことがきっかけという。

　同展では、粘土で形を作り着色した果物・花・木の実・昆虫など100点以上を展示している。リンゴの粘土アートの中には本物のリンゴも混ざっていて、見分けられるか試す趣向もあり、銀行内の展示ということで「本物そっくりにはだまされても、特殊詐欺にはだまされないぞ」の標語も掲げる。

　高橋さんは「粘土アートは一つ作るのに約1週間かかる。とても大変な作業で同じものは作れない。毎回、試行錯誤、創意工夫しながら楽しんで作っている。虫を怖がるお子さんや、最近では虫が嫌いなお母さんもいるけれど、本物に成りすました粘土で出来た虫を見て、虫を好きになってほしい」と話す。「今の季節に見られない花、虫、また現場に行かないと見られない高山植物なども展示しているので楽しんで欲しい」とも。

　来場者は「リンゴの粘土アートの中に本物のリンゴが一つだけ紛れているというので、探してみたが、どれが本物なのか見分けがつかないほど精巧に作られている。どれも本物にしか見えなくて驚いた」と舌を巻いていた。

　営業時間は9時～15時。入場無料。11月4日まで。