ジャズグループ「マンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)」のリーダーでピアニストのデビッド・マシューズさんが5月14日、自身のラジオ番組でサックス奏者のジョージ・ヤングさんを悼んだ。
グラミー賞受賞歴があり、現在は八戸在住のマシューズさん。レギュラー出演するコミュニティー放送局「BeFM」(八戸市番町)のラジオ番組「David Matthews Presents ON AIR GIG(オン・エア・ギグ)」で、4月に88歳で亡くなったヤングさんの特集を組み、「盟友」との思い出を語った。
マシューズさんが作編曲とピアノを担当するMJQは1984(昭和59)年、米ニューヨークで結成。ヤングさんは同グループの初期メンバーとして、ドラムのスティーブ・ガッドさん、トランペットの故・ルー・ソロフさん、ベースの故・チャーネット・モフェットさんなどと名を連ねた。
マシューズさんは番組で「彼(ヤングさん)はフィラデルフィアの出身だった。30代でニューヨークに引っ越し、すぐにさまざまなレコーディングに参加。ある音楽雑誌は彼を『世界一上手なサクソフォン奏者』と紹介し、私もそれを本当だと思った」と切り出した。
故・川島重行さんが日本のジャズファンに向けて企画したMJQは当初、世界的ピアニストの一人、小曽根真さんがピアノを担当し、マシューズさんは作編曲に専念する構想だった。しかしレコーディングの直前になって小曽根さんが参加できなくなり、ヤングさんの「デイブ(マシューズさん)、いつも君と一緒にライブをやっているじゃないか」の一言で、マシューズさんがピアノを担当することになったという。
1984(昭和59)年7月11日、ニューヨークの「A&Rスタジオ」で行われたデビューレコード「マンハッタン・ジャズ・クインテット」の収録でマシューズさんはピアノを担当。同アルバムは日本国内で約20万枚を売り上げ、長年にわたり日本ツアーを繰り返すきっかけとなった。ヤングさんは2003(平成15)年にMJQを離れたが、その後もマシューズさんに楽譜の送付を依頼するなど、連絡を取っていたという。
番組では共演者が「ジョージさんの一言がなければ、マーちゃん(マシューズさん)はMJQのメンバーにもなっていなかったし、八戸に住むこともなかった。ジョージさんありがとう」と話し、笑いを誘った。
マシューズさんは「川島さんは別のアーティストのレコードでジョージを知った。そして、スイングジャーナル(ジャズ専門雑誌)の中山康樹さん(故人)にジョージを紹介し、日本でMJQを作ろうと考えたのでは」と話す。「ジョージはいい人で、グレートなミュージシャンだった。ルーちゃん(ソロフさん)の演奏をフォローし、素晴らしいアンサンブルを展開した」とも。
同番組のヤングさんの特集は後編の放送も予定する。放送日時は5月21日の21時~21時30分。前編後編とも再放送する。再放送日は前編=5月17日、後編=24日。放送時間は22時~22時30分。