下組町山車組が今年、八戸三社大祭への参加100年目を迎える。3年間封印していた山車組伝統の「波山車」を復活させ、7月31日の前夜祭でお披露目する。
1927(昭和2)年から祭りに参加する同山車組。柏崎地区の自主消防組織「義勇組」のメンバーが中心になって結成したといい、第2次世界大戦後も地域の伝統を受け継ごうと、義勇組がなくなった現在もはんてんには「義勇組」の文字が踊る。
例年、山車全体にダイナミックに海の波を配置した「波山車」を制作してきたが、部品の劣化を背景に2023年から封印。昨年の祭りでは「源平 一の谷」をテーマに、迫力ある合戦の場面を複数の騎馬武者で表現した。2022年の祭りの後から約4年かけて部品のメンテナンスに取り組み、今年の祭りで「波山車」を復活させる。今年から制作責任者を担当する三上統(おさむ)さんは「参加100年目を迎えるこのタイミングで制作責任者になりプレッシャーはもちろんあるが、下組町の山車を楽しんでもらえたら」と話す。
今年のテーマは「源平 壇ノ浦」。源平合戦最後の「壇ノ浦の戦い」を題材に、海上で繰り広げられた合戦の様子を50体以上の人形で表現する。山車中央には、船から船へと飛び移る「八そう飛び」の源義経を配置。義経の上部には平教経がにらみを利かせる場面を表現した。平家の滅亡を悟っていかりを担いで海に飛び込む平知盛や、敵を相手に奮闘する弁慶なども登場する。新たに、弓で射られて力なく倒れる武士の手足が山車の動きに合わせて揺れる仕掛けを取り入れ、「脱力感」を表現したという。
波は約1300枚のベニヤ板を加工し、何重にも重ねて表現する。竹の先にピンポン玉ほどのボールを付け、銀色に着色した棒を1万本用意。山車の至る所に配置し、波しぶきを表した。
祭り本番では、子どもたちが山車に乗り、小太鼓を演奏する。三上さんは「子どもたちに山車組に参加して良かったと思ってもらえることが、この先も三社大祭や山車組が続いていくために大切なこと。大きくて重たい山車を扱うので、安全面には十分配慮したい。子どもたちには精一杯祭りを楽しんでもらえたら」と話す。