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大学生の木村栞さん、八戸三社大祭の行列を2周 ゴールで着替えてまた出発

駒踊りの行列で笛を吹く木村さん

駒踊りの行列で笛を吹く木村さん

 八戸出身で横浜市立大学2年の木村栞さんが今年の八戸三社大祭で、「高館駒踊り」と山車組の2団体に参加した。8月1日の「お通り」、3日の「お還(かえ)り」の行列で駒踊りが終わると急いで着替え、出発地点に戻って大型山車の曳(ひ)き子・おはやし担当として再び行列に加わる「一人二役」をこなした。

駒踊りの披露の後に急いで出発地点に戻り、下大工町組で山車を曳く木村さん

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 八戸市中心街周辺の3神社合同の祭りで、神事として青森県最大規模を誇る八戸三社大祭。例年8月1日の「お通り」、3日の「お還り」は3神社のみこし渡御に、市民による郷土芸能や豪華絢爛(けんらん)な山車が加わり、かつて八戸藩の城下町として栄えた中心街は「一大歴史絵巻」に一変する。木村さんは小学2年から駒踊りの踊り手やおはやしを担当し、毎年のように祭りの行列に参加してきた。

 「ずっと山車組に憧れていた。駒踊りに参加している限り、山車組には参加できないと思っていた」と木村さん。山車の制作・運行団体の一つ「下大工町附祭若者連中」のメンバーになったのは昨年。同年代の知人の誘いで下大工町組に参加し、山車の装飾の制作作業を手伝うようになった。当初、祭り期間は、駒踊りが参加しない8月2日の「夜間山車運行」で山車行列に参加しようと考えていたが、下大工町組関係者に「駒踊りは行列の先頭なのだから、お通りやお還りでは、走って戻って、もう一度行列に参加すれば」と勧められ、「一人二役」をこなすことを決意したという。

 三社大祭の「お通り」「お還り」の運行ルートは全長約2キロに及ぶ。木村さんは今年8月3日のお還りで、神明宮の行列で駒踊りのおはやしを披露し、同神社の行列がゴール地点のさくら野百貨店八戸店(八戸市三日町)付近に到着すると、消防屯所に走って下大工町組の衣装に着替え、笛を抱えてスタート地点まで大急ぎで戻り、最後尾を進む同山車組の運行に合流した。「人をかき分けて移動した。今年の祭りは涼しかったのが救いだった」と振り返る。スマートフォンで計測した歩数は、1日=2万5103歩、3日=1万7881歩だったという。

 木村さんは同大国際教養学部で、外国人との関わりを主軸に、移民、観光、まちづくりの分野を学ぶ。2026年度は休学し、来年春に陸奥湊駅前地区に開業を予定する宿泊施設「KAMARI」の開業準備室でSNSの運用を担当している。「三社大祭も駒踊りも人手不足。八戸に入ってくる外国人が地域課題の担い手として関われるようなつなぎ役になれたら」と木村さん。来年春に復学し、卒業後は、外国人が八戸の地域コミュニティーやまちづくりに参加できるような仕組みを作ることを目指す。虎舞や神楽などに参加する人とも交流を重ね、同世代のつながりの場を作ることも考えているという。

 木村さんは「(関東では)青森県出身であることを伝えると『ねぶた』の話題になることが多いが、三社大祭はねぶたに劣らず熱い。お盆や正月ではなく、祭り期間に帰省する人も多く、その人たちのために山車を制作している人たちがいる。祭りは人と人とのつながりを保ち続けてくれる」と話す。

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